平成17年商法改正(新会社法と商法の平仮名・口語化)
平成17年に商法の大規模な改正が行われました。商法第2編、有限会社法、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律等の各規定を現代的な表記に改めた上で分かりやすく再編成し、新たに会社法が創設されたのです。従来は、「会社法」という言葉こそありましたが、まとまった法典ではなく、いくつかの法律に分かれて存在していたのです。新会社法の詳細については省略しますが、たとえば、有限会社の制度がなくなります。現存する有限会社はそのまま残りますが、有限会社の新設は出来なくなります。
また、新会社法の成立に伴って、商行為、商法総則も文語体の条文が平仮名・口語化されます。明治に出来た商法は文語調で読みにくいものでしたが、かつて刑法で行われたように、口語体の文章に変わるわけです。 なお、施行は平成18年度になります。
受験生の関心事は、公認会計士試験に新法が適用されるかどうかでしょう。結論からいうと、平成18年度試験は、新会社法、新商法をもとに出題されます。ただし、『会社法は、これまでの改正前の商法典第二編会社と同様の制度・規定を中心として出題する。』(公認会計士・監査審査会)とのことですから、少なくとも平成18年度試験については、新会社法と新商法についてはあまり考慮する必要はなさそうです。